
わだ歯科クリニックは、和田猛先生の「だ液検査をベースとする予防を提供したい」という思いを実現した歯科医院です。開業と同時に導入しただ液検査を軌道に乗せるまでの様子、そして衛生士さんと患者さんにどんな変化が起こったのかを、和田先生とお二人の衛生士さんに伺いました。
わだ歯科クリニック(山梨県甲府市)
院長 和田 猛先生
主任歯科衛生士 和田 美佐子さん/歯科衛生士 佐藤 佐登美さん
和田院長 開業前、私は医科と歯科を持つ法人に勤務していました。そこで、医科と同じように歯科でEBMを実践したいという思いが強くなっていったんです。そのため、熊谷崇先生のセミナーに参加して勉強しました。そこで学んだのは、だ液検査を始めとする科学的な検査を行ない、規格性があるデータを蓄積して、その変化を患者さんに示すことの重要性でした。
勤務医でしたので、なかなか自分のやりたいことができなかったんですが、半年前いよいよ自分の医院を開業することになりました。このようなEBMをやりたくてしょうがなかったので、そのために開業したと言ってもいいくらいです。
和田院長 実際にだ液検査をやろうとしても、どこの誰に何を頼んでいいかわからないんですよ。熊谷先生のセミナーの内容を補うような形で、キットの取り扱いや具体的な検査のやり方、検査結果の活用法などを細かく学びたかったんです。そこで訪問セミナーを依頼したんですが、まさに受けたかった内容そのものでした。
特に、予防プログラムの立て方を具体的に教えてもらって目からウロコが落ちたような気がしましたね。それまではやみくもにフッ素を塗ればいいと思っていましたから。十把ひとからげ的な予防だったのが、患者さんその人その人に、根拠を示しながら、個別に丁寧な対応ができるようになりました
和田さん 例えばフッ素などは、今までは正しい使い方の知識がなかったので、「これがいいので使って下さい」というあいまいな勧め方しかできませんでした。それが訪問セミナーを受けて、根拠を持ったきちんとした指導がしてあげられるようになりました。患者さんも、だ液検査の結果にもとづいてお話しすると、みなさん「なるほどね!」と驚かれたり、積極的にキシリトールを摂るようになりました。意識が高くなったのをすごく感じますね。
佐藤さん 今は、すごくやりがいを感じています。だ液検査を使うと経過が追えますし、患者さんと検査結果を見ながらお話しができる。深いコミュニケーションがとれるんです。セメントの練和などアシスタント業務にとどまっていた以前に比べ、歯科衛生士としての仕事の枠がすごく広がったと思います。
和田院長 訪問セミナーによって、だ液検査を医院のルーチンワークにできつつあります。それから、なんといっても衛生士さんの意識が変わったと思うんです。特に、「予防プログラムを作るのは衛生士の仕事なんだ」ということをわかってもらえたのは大きかったですね。それまでは「先生、お願いします」でしたから。最近では「今度、この患者さんにこんな話しをしてみようと思うんですが」と提案をしてくれるようになっています。